こんなことが知りたかった

羽毛の正しい知識羽毛ふとんピンからキリまで

 

 

オーガニックさんの羽毛ふとんは水洗いができますか?

水鳥はほとんど水の中で生活していますから、水で羽が損傷することは考えられません。羽は蛋白質でできていますから。蛋白質は水に溶解しない物質ですから、当然水洗いができます。

.オーガニックさんの羽毛ふとんは日干しができますか?

水鳥は水辺の紫外線の豊富なところで生活していますから、羽毛は日干しができます。しかも、ダウンプルーフという密度の高い特殊な生地に包まれていますから、紫外線の影響を受けにくく、紫外線老化などはほとんど考えられません。羽毛に吸い取られた汗は日干しをすることによって、脂肪・アンモニア分・塩分などが発散し長持ちします。30分の日干しによって大腸菌のほとんどが死滅します。日干しは衛生面からも湿度の高いわが国で欠かすことができません。

なぜ、市販されているほとんどの羽毛ふとんは日干し水洗いができないのですか?

水溶性樹脂コーティング加工によって汚れや鳥の垢、悪臭を止めているので、水によって溶けて固まることから、ドライクリーニングしかできないことになっています。また、水で洗うと樹脂が溶けて悪臭が出ることがあるからです。日干しについては、樹脂は紫外線に弱いので、樹脂の脆化から臭気のでる恐れがあるので日干しができないのです。

どうして樹脂加工するのですか?

臭気止めとカサ高を出すために樹脂加工が行われます。羽毛の歴史が浅い日本では、温暖で湿度が高いという気候から、カビや脂肪酸から悪臭が出るので、欧州の中古羽毛の人間の体臭を消すために樹脂液を使いました。欧州では湿度が低いので臭気が出ません。気象条件が違ったためにドイツの技術では解決できなかったのです。また、質の良くない羽毛のカサ出しにも樹脂加工が行われています。

羽毛ふとんはどうして蒸れるのですか?

羽毛は吸湿・発散性が良く、繊維内部の湿度が安定しているので、蒸れないのが特徴とされています。。蒸れるのは、樹脂加工により、羽毛本来の呼吸ができなくなったからです。また、生地に裏樹脂加工での吹き出しを止めていますので、絹交織などの薄い生地でも吸湿性がなく、合羽のように通気性が悪いことから蒸れるのです。蒸れることが保温性のよいように錯覚している人も多いようです。

羽毛ふとんはダウン%の高いものがよいものですか?

羽毛はダウン%だけで善し悪しが決まるものではありません。風力で選別するダウンの選別機は、軽いものほど遠くへ飛びますが、軽いものにはファイバー・未熟ダウンが多く、カサ高はあっても羽毛本来の良さはありません。したがって、ダウン%が高いだけでは良いものとはいえません。ダックダウンでは、ダウン率80%が最も良いとされています。グースダウンではダウン率90%までが良いでしょう。なお、ハンドのピックのグースダウンでも、95%はダウンが小さくなります。ダックダウンの90%は成熟した良いダウンが少なくなり、ミドルダウンが多く、耐久性も保温性もダウン80%のものより品質が落ちます。他のダウンも同様にダウン%が多いだけでは良いものとはいえません。高山や極地の零下40度にもなるところでも、グースダウン80%以上の良質の羽毛を1.2キロ入りの寝袋で過ごしています。

カサ高のある羽毛ふとんは温かいといわれますが本当ですか?

カサ高と保温力とは何ら関係ありません。よく空気量が多いほど温かいといわれますが、素材が変われば保温力も変わります。合成繊維のように、断熱性はあっても保温力のないものは、空気量の多い少ないが保温性に直接関係しますが、天然繊維のようにそれ自身に保温性のあるものは、空気量よりも素材の違いによる方が大きいでしょう。天然繊維でも樹脂加工を施せば、合成繊維のように蒸れが強くなります。水洗いのできる絹が蒸れるのも同じ理由からです。夜中に蒸れて暑くなり、ふとんを跳ね除け、風邪をひいたり、睡眠のリズムを崩していつでも眠い、睡眠覚醒リズム症候群に陥ったりすることが意外に多いこの頃です。

羽毛ふとんは、ぜんそくやアレルギーを起こす原因になるのですか?

羽毛は蛋白質でできていますので、そのものではぜんそくやアレルギーを起こしません。羽毛に付着する不純物から起こすことがありますので、羽毛の精製技術の善し悪しが問題です。すなわち、ホコリ(鳥のアカ)の問題がぜんそくの原因になる危険性があります。アレルギーは水に溶解する物質でなければ起こりませんので、蛋白質は水に溶解しない物質ですから、羽毛ではアレルギーは起きません。

羽毛の善し悪しが知りたい。

昔の羽ぶとんは、よく成長した水鳥の綿羽(ダウン)の冬毛を主として用い、作られていました。羽毛は天然の産物ですから、人工的に作る合成繊維のように規格化することは難しく、自然の自然の条件でピンからキリまで品質の差があります。それは、100万円のアイダー・ダウン95%ものも、ダック・ダウン90%で9,800円のものも同じく羽毛ふとんであるということです。現在は昔のような羽毛が少なく、企業化して水鳥の飼育がなされていますので、飼育期間も45日と短く、中雛で食用に供っれるものもあり、保温力や耐久性に問題のあるものもあります。冬毛の飼育日数の長いものは、昔同様に非常に少なく希少価値があります。良い成熟羽毛のの羽ぶとんは30〜50年もの耐久年数があるので当然高価になります。高山や極地で用いられる羽毛の寝袋・羽毛服・羽毛靴などに使われる羽毛は最高の成熟羽毛を使いますので高価なものです。ヒマラヤ登山など、極地での寝袋は1.2キロ以上の羽毛は用いないことになっています。どんな寒い所でもこれで十分であることが証明されているのです。1.5キロもふとんに入れて、なお毛布を掛けなければ、部屋の中でも寒いというのは、良い羽毛が使われていない証拠といえるでしょう。良い羽毛の条件は、飼育期間・飼育環境・飼料・鳥種などによって異なります。それらは専門の熟練した技術者によってのみ識別することができます。成長までの飼育期間も鳥種によってこれだけ違います。 

【成鳥までの飼育期間】

●在来種…75〜80日

●改良種…75〜80日

●北京ダック…75〜90日

●チェリーバリー種…75〜90日

●マスコビー種…110〜120日

●その他のダック類…75日〜120日

●中国系ホワイトグース グレーグース…120〜150日

●欧州系ホワイトグース グレーグース…120〜150日

●アイダーダウン…天然

羽ぶとんはわが国の風土に合ったふとんでしょうか?

わが国のように高温多湿で、気候の変化が激しいところでは最適の寝具といえるでしょう。しかし、湿度が高く、温度も高いところではバクテリアやカビが発生しやすく、羽毛の精製技術が問われることになります。消毒のために日に干し、汗や息などの汚れ(塩分・アンモニア。脂肪分)は水洗いでなければ落ちません。羽毛は吸湿・発散性に優れ、呼吸しますので、繊維内部の湿度が低く、極寒地でも繊維が凍ることがないことから高地や極地で使用されます。羽毛は吸湿の際、湿潤熱(湿気が液化するとき分子のぶつかりあいによる発熱)を発し、保温性を高めます。ですから外気温度が低くなり湿度が低下し、発散が促進されると湿潤熱が高まりますので、寒くなればなるほど温かく、外気温度が高くなれば湿度が高まりますので発散が低下し、湿潤熱も弱まります。これが自然な水鳥羽毛の優れた長所ということができます。樹脂加工で呼吸を止められた羽毛が蒸れる理由がおわかりになったことと思います。天然の水鳥羽毛の羽ぶとんは高温多湿のわが国に最適の寝具なのです。